台風による火薬類の河川への流出

トリガー事象:台風

発災事象:地滑りによる火薬庫の倒壊→火薬類の流出

環境影響:河川汚染(奈良県)への流出(直径約3.2cm,長さ約20cmの含水爆薬約3,800本および直径約1cm,長さ約7cmの雷管約2,900本)

社会影響:生活の不安(市民への周知)

出典:産総研 リレーショナル化学災害データベース「RISCAD」(AIST_RISCAD_自然災害)

地震による工場からの六価クロム漏洩

トリガー事象:地震(東日本大震災)

発災事象:機械器具製造工場からの漏洩(六価クロム)

環境影響:土壌汚染→地下水汚染

社会影響:井戸水の飲料不可

出典:産総研 リレーショナル化学災害データベース「RISCAD」(AIST_RISCAD_自然災害)

地震によるナフサタンクの火災

トリガー事象:地震(十勝沖地震,2003年9月26日,震度5弱)

発災事象:設備損傷、火災(44時間)

環境影響:大気拡散(すす、消火剤の飛散)

健康影響:すす、消火剤の飛散による健康被害

社会影響:長時間火災からの住民不安

製造所等の別:特定屋外タンク貯蔵所
タンク形状:円筒縦置き型浮き屋根タンク
側板高さ:24.39 m
タンク内径:42.7 m
許可容量:32779 kL
発災時の貯蔵量:約26000 kL
設置年:昭和49年

関連資料

台風によるLPガス球形タンクフランジ部からの漏洩

トリガー事象:台風19号によって発生した高波

発災事象:防潮堤を倒壊させ、充てん所の受入配管を押し流したため、LPガス球形タンク(200トン)のノズルフランジ部から液漏れが発生

社会影響:一時、付近住民の避難、車輌の通行禁止等の措置がなされた。

出典:高圧ガス保安協会事故データベース(1991-094)

先端科学技術の社会総合リスクアセスメントガイドライン

提供機関:横浜国立大学

「先端科学技術の社会総合リスクアセスメントガイドライン」は、ISO31000の概念及びリスク共生概念を取り入れたガイドラインです。タイトルにもなっている「社会総合リスク」は、工学と社会科学の視点を組み合わせたリスクの捉え方で、生命/健康/環境などの安全に関する影響に加え、生活や社会活動・価値に影響を与える影響もあわせた、社会の安全と活動に関する総合リスクであり、市民、事業者、行政などのステークホルダーが意思決定プロセスを共有化するための概念です。本ガイドラインにより得られる総合リスク評価は、リスク対応やリスクコミュニケーションに用いることが出来、社会全体のマネジメントに活用されることを期待しています。

先端科学技術の社会総合リスクアセスメントガイドライン (第1版)

地震による塩素の漏えい

トリガー事象:地震(北海道広尾付近、深さ60km)

発災事象:ボンベ転倒による塩素ガスの漏洩(26~7 kg)

環境影響:大気放出

社会影響:風下の住民を避難

出典:高圧ガス保安協会 KHK 事故事例データベース(1970-002)

eNATECH database

European Commission Joint Research Centre

世界各地で発生した、Natech災害事故情報を体系的に収集し、事故レポートをデータベースとして登録している。2022年3月時点で58件が登録され、レポートの作成が完了したものについては公開されている。

eNatech (2022) eNatech: Natural hazard-triggered technological accidents database, European Commission Joint Research Centre, http://enatech.jrc.ec.europa.eu/

ALOHA (Areal Locations of Hazardous Atmospheres) 

ALOHAは、米国環境保護庁(EPA)および米国海洋大気庁(NOAA)によって開発された、可燃物質や有害物質などの大気拡散、火災、爆発を評価するためのソフトウェアです。 

ALOHAの入手先 (EPAによる概要説明有り)https://www.epa.gov/cameo) 

Download ALOHAhttps://www.epa.gov/cameo/aloha-software) 

ALOHAのテクニカルガイダンス

*ALOHAによるフィジカルリスク影響評価例題 

  例題1:ベンゼンの漏えい   

  例題2:プロパンの漏えい  

  例題3:塩素の漏えい  

CAMEO/ALOHAの市販ツールとの比較

CAMEO (Computer-Aided Management of Emergency Operations) 

CAMEOは、米国環境保護庁(EPA)および米国海洋大気庁(NOAA)によって開発された、化学災害の対策に用いる統合アプリケーションソフトウェアです。 

化学災害特有の危機管理情報にアクセス、影響評価、評価結果を地図上に反映することができます。 

CAMEOは、データベースおよび情報管理ツール「CAMEO DataManager」、化学反応データシートと反応予測ツール「CAMEO Chemicals」、影響評価ソフトウェア「ALOHA」、地理情報システム「MARPLOT」により構成されています。 

CAMEOは以下のリンク先よりダウンロードしてください。 

・CAMEOの入手先(EPAによる概要説明有り)https://www.epa.gov/cameo) 

 ・Download CAMEO Data Manager(https://www.epa.gov/cameo/cameo-data-manager-software

 ・Download CAMEO Chemicalshttps://www.epa.gov/cameo/cameo-chemicals-software) 

CAMEOのテクニカルガイダンス