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事故事例情報

欧州重大災害危険委員会MAHBの事故データベースMARS

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日時 物質名 原因 概要 詳細
1985年5月19日 - ガスの漏えい 石油精製工場のクラッキングプラントで爆発が発生した。アセチレンを水素化していた数基の反応塔を再起動したとき振動によってボルトが緩んだため、漏れたガスに引火して分留塔の直径600mmのパイプ部で爆発した。プロピレン反応塔1基が爆発し他の3基が崩壊した。従業員4名が負傷し、工場外の女性1名が心臓発作で死亡した。 リンク
1985年5月5日 粉末状医薬品 静電気による粉体爆発 製薬工場でスチール製の投入口からアセトンの入っている反応槽に粉末状医薬製品を投入したとき爆発し火災を起こした。原因は粉末状医薬品の静電気によるものと推定された。火災は自動スプリンクラーによってすぐに消された。近くのコントロールパネルと絶縁体ケーブルが損傷した。負傷者はなかった。 リンク
1985年4月25日 塩素ガス 有毒ガスの漏えい 金属精錬工場でアルミニウムの再溶融のときに塩素ガス160kgが漏えいした。このガスは溶融物中のマグネシウムを除去するため使用されていた。事故原因は何者かが塩素シリンダーに取り付けられたプッシング(穴の内面にはめこむ円筒部品)とバルブ軸をまわしたためと推測された。従業員4名、警察官4名が念のため、一日入院した。 リンク
1985年2月12日 ペニシリン 静電気の発生による溶媒蒸気の引火 製薬工場でアセトンとメタノールが入った反応槽にペニシリンを投入したとき爆発が発生した。反応槽を操作していた従業員2名と2m離れた地点でドラム缶を開いていた従業員2名が爆発で後ろに吹き飛ばされ身体に粉体を浴びたが、4名とも軽傷であった。事故原因は反応槽に粉体を仕込んでいたとき、溶媒蒸気がポリエチレンバッグの静電気により引火し粉体爆発を引き起こしたためと推定される。 リンク
1985年1月18日 エチレン、プロピレン 可燃性ガスの爆発 エチレン製造工場で大きな火災・爆発が発生した。低温(−10℃)のため、古いバイパスのパイプが結露水のため機能しなくなり、プロピレンガスが漏れて引火・爆発、続いて火災を起こした。高さ9mの蒸留塔が完全に破壊され、隣接の数台の蒸留塔も損傷した。エチレン・プロピレン4.1tが爆発に関与し、数百tが火災で燃えた。工場内の従業員43名が負傷し、うち7名は入院した。9km先の建物、住宅の窓ガラスが割れた。消防隊124名と消防車46台が出動して負傷者の救出と消火活動にあたった。 リンク
1984年3月5日 ブタンガス 爆発性ガスの漏えい 染料と表面処理剤用の酸化鉛の製造工場で爆発した。圧力調整弁の膜が破裂したことが原因で、工場の加熱室からブタンガス約20kgが電力ケーブルを通して変電所に流れ込み引火し、爆発を起こした。工場と隣接する建物で大きな被害があった。 リンク
1984年3月1日 塩素ガス 有毒ガスの漏えい 電気分解工場でタービン駆動ポンプを立ち上げるときに、塩素廃棄系統/廃棄パイプライン間に設置した安全弁を、間違って開いたため塩素ガスが漏えいした。塩素ガス約1.5tが18分間にわたり高さ30mの煙突から周辺に放出された。施設内で13名施設外では6名が塩素ガスによって負傷した。 リンク
1984年2月8日 塩素ガス パイプの腐食による有毒ガスの漏えい ハロゲン、アルカリ、リンと硫黄をベースとした化学薬品を製造していた工場から塩素ガス0.5tが漏えいした。原因は電気分解で生じた塩酸により貯蔵タンクと蒸発塔間のパイプが腐食したためである。事故時のパイプには長さ15mmのひびが発生していた。施設内の従業員1名が塩素によって負傷した。 リンク
1983年8月6日 エピクロルヒドリン 冷却装置の不調 エピクロロヒドリンの製造プラントで爆発・火災が発生した。冷却装置が不調なため、エピクロロヒドリンの入った反応槽内で発生した重合熱が除去できず内圧が急激に上昇して爆発した。化学薬品約5tを放出し、プラントは完全に破壊された。施設内の従業員が負傷して病院で手当てを受けた。周辺住宅の窓ガラスが爆風で割れた。 リンク
1983年2月25日 塩化ビニルガス パイプラインの腐食 合成樹脂の製造工場で可燃性の有毒な塩化ビニルガスが漏えいした。原因は貯蔵タンクにつないだバイプの保護塗膜が剥がれたためであった。約5〜10tの塩化ビニルガスが放出された。移送ポンプとパイプラインは停止され、予防のため近くの船舶輸送路が閉鎖された。 リンク
1983年2月15日 1‐ニトロアントラキノン、硝酸 反応不純物の急激な分解 1‐ニトロアントラキノンを蒸留中に反応不純物が予想以上に急激に分解して爆発を起こした。これが原因となり、蒸留用の熱媒と1‐ニトロアントラキノン1t、硝酸の入った反応層内で火災が発生した。プラントは完全に破壊され工場が閉鎖された。施設内の従業員1名が死亡、5名が負傷した。火災中に有毒な二酸化窒素が周辺の環境に排出された。 リンク
1982年9月8日 メタノール 人為的ミス 消火剤製造工場で大火災が発生した。不注意により電気ケーブルの上に可燃性メタノールが落ちてショートした。火災は工場と隣接の建物に大きな損害を与えた。 リンク
1981年9月25日 塩素ガス、硝酸メチル 塩酸溶液中の不純物(メタノール)のため爆発性副生成物が生成 塩素捕集容器内に予想以上の硝酸メチルが生成したため、電気分解工場で爆発が発生した。塩素凝集設備につないだパイプが破裂し、有毒ガスが漏えいした。工場は閉鎖され、関係者6名が病院に運ばれ、周辺住民には警告が出された。 リンク
1981年8月6日 塩素ガス 有毒ガスの漏えい 電気分解工場から塩素ガス500〜1,000kgが漏えいした。塩素収集塔につないだパイプの内側が腐食したためであった。パイプの設計とメンテナンスおよび検査に問題があった。工場は損害を受け、1名が有毒ガスによって負傷した。周辺の針葉樹が被害を受けた。 リンク
1981年5月30日 電力供給の中断 電力会社からの緊急時の電力供給が遅れたため、ポリ塩化ビニル製造プラントの重合反応槽の攪拌が止まった。そのため、反応槽内の温度と圧力が上昇したので、重合反応槽内の圧力を下げる対策を実施し、塩化ビニルの環境流出を防止した。時間がかかったが工場の運転を停止することができた。周辺住民に警告が出された。 リンク
1980年11月28日 塩素ガス 有毒ガスの漏えい 電気分解工場における蒸発塔から塩素ガス50kgが漏えいした。警報機が作動して工場は閉鎖され、周辺住民には警告が出された。原因は塩素蒸発塔で使用されている穴をあけた金属板とパイプの溶接部分が腐食したためであった。 リンク
1980年7月15日 ヘキサン 可燃性物質の漏えい 食品産業と農家向けの原材料を製造していた工場で火災・爆発が発生した。工場内の抽出器を立ち上げたとき、フラップバルブが装置内の圧力によって持上げられ、スチームが漏れ出した。これが原因で、抽出用ヘキサン15tが漏れて火災・爆発を起こした。工場内の建物全部が破壊され、施設外の1.5km先で窓ガラスが割れた。消防隊員、警察官を含めて27名が爆発によって負傷した。 リンク

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