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事故事例情報

欧州重大災害危険委員会MAHBの事故データベースMARS

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日時 物質名 原因 概要 詳細
1995年7月20日 プロパンガス ガス漏れ シリンダーに液化プロパンガスを充填するとき、蒸気が漏えいして引火した。消防隊が放水によりタンクを冷却したので爆発を防ぐことができたが、従業員1名が軽傷を負った。ガス漏えいと引火の原因は調査中である。 リンク
1995年5月20日 (可燃性物質) 可燃性物質の漏えい 金属精錬工場の溶鉱炉のガスコンテナに設置されたガス測定器の付近から油17tが漏れて火災を起こした。油漏れの原因は不明である。従業員1名が重傷、4名は軽傷だった。 リンク
1995年5月9日 硫化水素ガス 有毒ガスの漏えい 廃棄ピルクス溶液から塩化鉄を生産する工場でピルクス溶液に固体の亜硫酸ナトリウムを添加中に予想外に硫化水素ガスが発生した。従業員2名が硫化水素を吸い込んで死亡した。事故原因はpHが低い状態で過剰の亜硫酸ナトリウムを加えたことによる。 リンク
1995年5月6日 二酸化硫黄 有毒化合物の漏えい 製紙工場で液化二酸化硫黄をタンクローリーから貯蔵タンクに移送中に漏えいした。原因はタンクローリーにつないだフレキシブルパイプの結合部分が機能しなかったためである。従業員32名と消防隊員11名が二酸化硫黄による中毒になった。 リンク
1995年3月18日 アセトン 静電気によるスパークの発生 不飽和エステル樹脂成形品の製造工場で火災が発生した。作業員が金型から成形品を取り出すときに生じた静電気火花が室内に充満していたアセトンに引火した。アセトンは金型の洗浄に使用されていた。火災が発生したときには換気扇は回っていなかった。工場が完全に破壊され、作業していた従業員が重傷を負った。 リンク
1995年3月13日 ブタン、プロパン 静電気によるスパークの発生 発泡ポリスチレンボードの貯蔵倉庫から発泡ガス(ブタン、プロパン)が漏えいして火災を起こした。事故原因は漏えいした発泡ガスが静電気の火花に引火したためである。発泡ポリスチレンと倉庫が燃え、屋根の材料に含まれていた石綿が周辺に広がっていった。 リンク
1994年12月23日 ベンゼン、水素 可燃性物質の漏えい 石油化学薬品製造工場でベンゼン、水素(12t)が漏えいして火災が起きた。原因は反応槽に亀裂が発生したためである。45分後に消火されたが、工場施設が被害を受け、生産はストップした。負傷者はなかった。 リンク
1994年12月17日 フェノール 有害な薬品の漏えい フェノールをケミカルタンカーから地上の貯蔵タンクに移すときに薬品が漏れた。原因は室温程度では固化するフェノールを流すパイプの設計ミスであった。船員2名が化学的やけどを負いその内1名が1時間後に死亡した。フェノールの流出量が少なかったため環境影響はなかった。 リンク
1994年9月14日 アセチレン 操作ミスによる可燃性ガスの漏えい カーバイドからアセチレンを製造する工場でアセチレンが漏れて引火した。原因は操作ミスによりアセチレン発生チャンバーとホース間の安全弁が外れたためであった。作業員1名が大やけどを負った。 リンク
1994年9月3日 塩素ガス 貯蔵タンクに塩素ガスを入れすぎたためにガス漏れ タンクローリーから貯蔵タンクに塩素を移送するとき、塩素数百kgが漏出した。ガス検出器が機能しなかったため貯蔵タンクに塩素を入れすぎたのが原因である。従業員5名が呼吸困難を訴えた。 リンク
1994年8月4日 石油エーテル 可燃性物質の漏えい ポンプ室内でシャベル状のバルブを操作するとき、1,000tの貯蔵タンクから石油エーテルが漏出した。蒸気雲が(おそらく付近を通過した車を点火源として)引火して火災・爆発を起こした。消防隊が泡消火剤を用いて消火活動にあたり、18時間後に消火した。工場の経験豊富な作業員が爆発によって死亡した。 リンク
1994年7月27日 水素、酸素 作業員の安全管理の不十分 電気製鋼炉で爆発が発生した。異常なレベルまで溶融鋼鉄が増え、熱交換装置と接触したため、壁の一部を溶かしてしまった。鋼鉄と水が接触し爆発的に蒸気が発生した。この蒸気が熱分解により水素と酸素に分解して爆発を引き起こした。従業員10名が軽傷を負った。原因は従業員の安全管理の問題であった。 リンク
1994年7月24日 (可燃性物質) 可燃性物質の漏えい パイプラインに亀裂が発生したため、石油精製工場から可燃性物質が漏えいし、引火して火災・爆発を起こした。従業員26名が擦り傷などの軽傷を負い、工場は大きな被害を受けた。 リンク
1994年7月6日 塩化ビニルモノマー 人為的なミス ケミカルタンカーから塩化ビニルモノマーを移送するとき、3tが漏えいした。原因は船の作業員が移送ポンプの蒸気ロックを解除した後に排出バルブを開いたためである。 リンク
1994年6月16日 ガソリン 可燃性物質の漏えい 石油精製施設で廃棄処分の反応槽を水洗中にガソリン0.7tが漏れて火災が発生した。原因は熱交換器から引火したらしい。従業員3名が負傷して入院した。施設はかなりの被害を受けた。 リンク
1994年6月4日 硫化鉄、炭化水素 付着物の自然発火 エチレン、プロピレン、ブタジエンを製造する工場で蒸留ユニットの主要カラムのメンテナンス作業中に突然燃え出した。カラム内の従業員2名がこの火事で死亡し、カラム外で5名が負傷した。事故原因はカラム内に付着した硫化鉄が自然発火したためであった。この付着物は炭化水素に含まれる硫黄が装置の素材である鉄合金と反応して生成されると報告されている。 リンク
1994年5月22日 水素、炭化水素 装置の腐食 ワックスの異性化反応を行う潤滑油製造工場で、加圧式の反応槽に亀裂が生じ、水素、ガス状の炭化水素が漏えいし、引火して火災を引き起こした。事故原因は反応槽が腐食していたか、設計仕様を超える条件で作業をしていたためと推定される。反応槽、パイプライン、機器類、周辺建物などが被害を受けた。 リンク
1994年4月14日 ホスゲン、クロロホルム、塩酸、ジフェニルケトンなど 有毒ガスの漏えい 染料製造工場でバイオレットクリスタルを造る工程で、クロロホルム、ホスゲン、ジフェニルケトンの混合物にジメチルアニリンを加えるところ、作業員が誤って水を加えてしまった。これが原因で想定外の反応が生じ、反応器の内圧が上昇したため、ホスゲン18kg、クロロホルム525kg、塩酸4kg、ジフェニルケトン120kgが漏えいした。工場内の関係者7名が負傷したが、工場外への影響はなかった。 リンク
1994年4月11日 エタノール 人為的なミス 解体中のプラントからエタノール7,144Lが流出した。原因は、解体作業中に作業員がパイプに付いていたバルブを取り除いていたことによる。タンクローリーへの移送を開始したときエタノールが流出した。エタノール蒸気による引火、火災は起こらなかった。 リンク
1994年4月6日 p-クロロアニリン、p-クロロニトロベンゼン、アンモニア水溶液 有害化合物の漏えい p-クロロアニリン製造工場で反応槽に亀裂が生じたため、p-クロロアニリン、p-クロロニトロベンゼン、アンモニア水溶液が流出した。周辺の土壌が汚染され、化学薬品で中毒になった周辺住民2名が入院した。 リンク
1994年3月30日 (可燃性ガス) 可燃性ガスの漏えい 発電所で地下のガスボイラー1基とカーボンボイラー1基が作動中にガスが漏えいして爆発を起こした。原因は、ボイラーへのガス供給ラインに設置した開閉器の操作ミスでガスが漏えいしたためであった。地下にいた従業員1名が死亡し、2名が重傷を負った。発電所から50m離れた施設内にいた女子1名が負傷し4日後に死亡した。現場の近くにいた56名が負傷し他25名が爆発によりショックを受け、数基のボイラーが完全または部分的に破壊された。この地区の電力供給能力はかなり低下した。 リンク
1994年2月9日 天然ガス ガス漏れ 岸壁で、直径30inのパイプラインを使って天然ガスを移送中、ガスが10分間にわたって漏えいしたが、引火、火災には至らなかった。事故原因は緊急停止バルブが故障し、コントロールルームから作動できなかったためである。 リンク
1994年2月1日 塩化エチル 可燃性物質の漏えい テトラエチル鉛(ガソリンの添加物)の製造工場で塩化エチル5tが流出した。100分後、消防隊員が流出を止めようとしたとき、液体の塩化エチルに引火して火災が発生し、11時間後に鎮火した。事故原因はポンプにつないだパイプが腐食していたためである。反応塔と周辺設備が大きな被害を受け、工場は11ヶ月間、操業を停止した。 リンク
1994年2月1日 フェノール、ホルムアルデヒドなど 有害化合物の漏えい フェノール樹脂製造工場で反応槽に付けられた円盤に亀裂が発生したため、フェノール、ホルムアルデヒドなどが漏えいして河川を汚染した。周辺住民8万人への水の供給が24時間中断された。 リンク
1994年1月27日 メタノール 落雷 メタノール354tの入った貯蔵タンクに落雷があり爆発した。消防隊が出動して消火活動を行ったとき、消火水がタンクに混入したためメタノール約8tが使用不能となった。 リンク
1993年9月24日 (炭化水素) 可燃性物質の漏えい 石油化学工場で液体炭化水素18tが漏れて火災を起こした。原因は反応槽とポンプ間のパイプが破裂し、一時的に高温状態(350〜370℃)であったため、漏れ出た炭化水素物に引火したことによる。従業員5名が負傷し病院に運ばれ、工場の一部が破壊された。 リンク
1993年9月22日 塩化ビニルモノマーなど 反応槽内の過度の圧力の発生 塩化ビニルを重合するとき、塩化ビニル、ポリ塩化ビニル、過酸化物5〜7tが入った反応槽で圧力が上昇したが、安全弁が機能しなかったためガスが漏れ出し、引火して爆発を起こした。反応槽内での圧力上昇の原因は不明である。工場は被害を受け、従業員1名が負傷した。 リンク
1993年9月11日 (火薬) 火薬の爆発 岩石爆破用のゲル状火薬を包装する建物で爆発が2回発生して火災を起こした。この事故で火薬30〜40kgが爆発した。爆発原因は供給装置の不良によるものか装置内に異物が存在したためと考えられた。死者2名負傷者5名で、プラントは破壊された。 リンク
1993年9月1日 水素、塩酸、イミド化合物など 合成反応の暴走 医薬品工場でイミド化合物の還元反応によるアミン化合物合成中に火災・爆発が発生した。この反応はエーテル溶媒中で、塩化アルミニウム、ナトリウムテトラヒドロホウ素酸の存在下で行われていた。事故原因は反応液へのイミド化合物の導入が早すぎ反応が暴走したことによる。生成した塩酸、水素が気体となり、反応器内の静電気によって着火し爆発を起こした。作業員4名がやけどまたは呼吸器官に影響を受けた。 リンク
1993年8月6日 イソプロピルアルコール 反応暴走 廃棄溶媒からイソプロピルアルコールを回収するとき、廃棄溶媒1.5m3の入った反応器で反応が暴走したため、圧力の急昇により反応器が破裂して爆発を起こした。爆発破片がプロセスの建物と隣接建物中の貯蔵タンクに穴をあけたことで、別の爆発と火災も起こった。従業員2名が軽傷を負った。 リンク
1993年7月16日 金属蒸気と空気の接触による爆発 亜鉛と鉛製品の製造工場のカドミウム蒸留カラムで爆発が発生した。原因の1つは、燃焼チャンバーが詰まり、かなりな量の酸化亜鉛が発生し不完全燃焼を起こしたためと考えられた。その結果、燃焼しなかったガスが、検査のため煙道を開いたときに流入した空気と接触して爆発した。従業員11名が大やけどを負い、その内10名が死亡した。 リンク
1993年6月27日 硝酸アンモニウムなど 花火などの落下、着火 硝酸アンモニウムなどの火薬、起爆剤が保管されている花火倉庫で大爆発が発生した。火災は広がり、60m先の他の2つの貯蔵施設も破壊した。この火災は日曜日に発生したため、工場の従業員は誰もいなかった。爆発原因は爆竹筒の点火装置によるもの、またはネズミにより他の花火が落下して着火したと推定された。 リンク
1993年6月10日 トルエン、キシレン、ガソリン、アルコールなど 原因不明 ラッカー製造工場で火災が発生した。トルエン300kg、キシレン300kg、ガソリン500kg、酢酸ブチル300kg、アルコール450kg、ブチルグリコール140kg、酢酸ブチルジグリコール60kg、そして9tのアルキド、アクリル樹脂、塗料、半製品のものなどが燃えた。従業員3名が負傷して、建物、設備及び貯蔵物が破壊された。火災原因は不明であった。 リンク
1993年6月3日 石油化学工場の爆発事故:原因不明 石油化学工場で火災・爆発が発生した。熱いガスオイルの入った4tの加圧容器が爆発して猛烈な火災が発生した。容器は爆発によって吹き飛ばされ100m離れたところに落下した。請負会社の従業員6名と工場の1名が死亡し、16名が負傷した。爆発原因は不明である。 リンク
1993年2月26日 天然ガス テロ行為 無人の天然ガス貯蔵プラントで爆発が発生した。テロリストによる爆発装置が作動し、ガス貯蔵タンクの屋根が部分的に剥がれ天然ガス33tが漏えいした。ガス貯蔵タンク1基が破壊され、隣接する2基が小さな被害を受け、周辺住民200名が避難した。 リンク
1993年2月12日 ナフサなどの可燃性液体 人為的ミスによる可燃性物質の漏えい ガソリン22,000tを積んだタンカーが接岸したとき桟橋に衝突した。ナフサパイプラインその他が破裂されたことが原因で可燃性液体が海に流れ出し、引火して大火災を起こした。海岸保護壁275mとプラットホーム上の変電施設が海に落下した。オイルフェンスで囲まれた油は吸収剤を使って除去されたので、海水の汚染は重大問題とはならなかった。 リンク
1992年11月9日 (可燃性ガス) 可燃性ガスの漏えい 年間660万tの生産規模をもつ石油精製工場で、大量のガスが漏えいして火災・爆発が発生した。事故は流動層触媒分解ユニットNo3で発生し、周辺2ha内の施設がかなり被害を受けた。分解ユニットにいた従業員6名が死亡し、1名が重傷を負った。消火水がすべて回収処理された。ガス漏れの原因は不明である。 リンク
1992年11月7日 ベンゼン 化学薬品の漏えい 化学薬品工場の貯蔵タンクから近くの岸壁までベンゼンを移送するときに、ベンゼン19,000kgが流出した。原因は圧力器のバルブが完全に閉まらなかったためであるが、環境影響は小さかった。 リンク
1992年11月5日 塩素化ゴム、塩化水素、四塩化炭素 過熱による引火 塩素化ゴムの製造工場でロータリー式乾燥器を用いて製品を乾燥中に火災が発生した。乾燥器を用いて165℃で5時間加熱したとき、製品に引火した。この火災で、塩化水素、四塩化炭素を含んだ刺激的な煙が周辺の住宅地域に広がった。工場外の9名が鼻、咽喉の炎症を起こし、周辺住民は外出しないよう勧告された。 リンク
1992年9月21日 モノニトロトルエン 不安定残留物の自然発火 ニトロトルエン異性体の製造工場でモノニトロトルエンを回収するため蒸留していたとき火災が発生した。蒸留釜の底にタール状物質がたまったため蒸留速度が遅くなってきたのでスチームで加熱したとき、不安定な残留物が自然発火して爆燃を起こした。従業員4名がやけどを負い死亡し、若い女性1名も心臓発作で死亡した。他に従業員3名が負傷し、多数の従業員が火災によってショックを受けた。工場内のコントロールセンターが完全に破壊された。 リンク
1992年9月1日 ナフサ、プロパン、ブタン 可燃性物質の漏えい 石油精製工場で製造ライン立ち上げのときに火災・爆発が発生した。原因はナフサの反応塔の底のパイプに亀裂が発生したためである。漏えいしたナフサ、プロパン、ブタン(5.4t)の蒸気雲に引火し火災・爆発になった。消防隊員150名が消防車23台で消火活動にあたった。工場内の従業員1名が爆発によって死亡し、やけどを負った33名のうち13名が病院で死亡した。工場内のパイプライン、機器類、建物の窓ガラスなどが被害を受けた。損害額は15,000,000USドルであった。 リンク
1992年7月21日 アゾビスイソブチロニトリル、酸化剤 過熱による不安定化合物の分解 化学品製造工場から火災が発生した。過熱によりアゾビスイソブチロニトリルが分解反応を起こし、その粉末が酸化剤(過硫酸アンモニウム、APS )の貯蔵室に流入したので、APSに引火して火災を引き起こした。従業員 34名が軽傷を負い、眼が痛いと訴えた。消防隊員数名が足と肩を骨折し、多数の周辺住民が避難し、残りは外出しないように警告を受けた。倉庫とドラム貯蔵施設の損害額は約6,000,000lbとなった。 リンク
1992年7月08日 ジシクロペンタジエン 人為的なミス ジシクロペンタジエン(DCPD)の重合反応中に火災・爆発が発生した。原因は反応器へのDCPD仕込み量のミスであった。DCPDを20t入れるところを30t入れたために反応が暴走して爆発を起こした。工場の従業員3名が死亡し11名が負傷した。100x100m2以内にあった設備などが完全に破壊された。消火水により水が汚染された。 リンク
1992年6月22日 ガソリン 可燃性物質の漏えい 従業員が貯蔵タンクにガソリンを入れようとしたところ、ガソリン蒸気が周辺に漏れ出した。近くの装置の炉に達したガソリンの蒸気雲に引火して火災・爆発を起こした。漏れた原因は使用したポンプに欠陥があったためである。従業員4名が死亡し、2名が負傷した。 リンク
1992年5月25日 エチレン 激しい分解反応の発生 石油化学製造工場でエチレンの重合反応を行ったとき爆発が発生した。加圧下750Lの反応器内で激しい分解反応が起こり、供給ラインに取り付けられたバルブからエチレンと分解反応物が漏えいし、蒸気雲に引火して爆発を引き起こした。周辺工場の建物も被害を受けた。 リンク
1992年5月8日 エチレン ガスの漏えい 石油化学工場から漏えいしたエチレンの蒸気雲が引火し、爆発を起こしたたため、20分間にわたり硝酸が大気中に漏えいした。エチレンの漏えい原因は不明である。工場では従業員4名が負傷し、爆音は数km先まで聞こえ、周辺の建築物の窓ガラスが割れた。 リンク
1992年4月22日 過酸化水素 装置の不良と人為的ミス 世界最大級の過酸化水素工場で爆発が発生した。自動制御装置の不良とバルブの操作ミスで、パイプ内の圧力と温度が急激に上昇(70→200℃)して過酸化水素の分解反応を引き起こし、パイプが破裂して火災・爆発を生じた。従業員1名が爆発で死亡し、2名は発生した酸素などのガスによって負傷した。2つの生産ラインのうちの1つの約2/3が破壊された。周辺水路と2つの河川が消火水と過酸化水素などで汚染された。 リンク
1992年4月8日 金属リチウム、ジエチルエーテル 人為的ミスによる可燃性物質の漏えい 無機化学品の製造工場で金属リチウムを含んだジエチルエーテルが漏れて火災を起こした。この反応槽に溶液を入れるとき、固体のリチウムが投入口に詰まったため、作業員は木製の棒を用いてこれを除去していたところ、リチウム75kg、ジエチルエーテル500kgが漏れて引火した。従業員1名がジェット火災のため鼻と首を負傷した。 リンク
1992年2月1日 フッ化水素、塩素、塩化水素、トリクロロトリフルオロエタン 腐食性のガスの漏えい トリクロロトリフルオロエタンを製造する工場から腐食性のガスが漏えいした。塩素除去ボイラーと相分離器/冷却器間のパイプ内部が腐食したため、加圧下の液体/蒸気の混合物が漏れ出した。この混合物は、フッ化水素、塩素、塩化水素、トリクロロトリフルオロエタンを含んでいた。工場の従業員6名がこれらのガスを吸ったため軽傷を負った。漏えい源から半径1.5kmの周辺住民2,500名が2時間にわたって外出を禁止された。プラントの機器類が漏えいガスのため相当な被害を受けた。 リンク
1992年1月16日 窒素酸化物硫黄酸化物とメルカプタン 人為的なミス 農薬などの製造工場で火災が発生した。過熱によりジメトエート(有機リン系殺虫剤)が入っていた3個の容器が爆発して火災を起こした。火災発生直後、別の6個の容器も爆発した。過熱の原因は作業員がウォーターバスの加熱スイッチを切り忘れたためであった。はじめの3個の容器に入っていたジメトエート375kgが燃え出し、窒素酸化物硫黄酸化物とメルカプタンを生成した。火災は10分後に工場の従業員によって消火された。海水の汚染を防ぐため消火水が廃水処理工場で処理された。処理工場で処理しきれなかった消火水は石こうと石灰石を用いて中和された。 リンク

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