日時 |
物質名 |
原因 |
概要 |
詳細 |
2002年7月25日 |
p-トルイジン |
化学薬品の漏えい |
化学工場で、洩れていたポンプを交換中に液状のp-トルイジン30tが貯蔵タンクから漏えいした。事故原因は作業開始時に自動式の隔離バルブが開いたためである。バルブの設計にも問題があった。貯蔵区域と運河沿いの道路に漏えいしていたp-トルイジンにサンドバッグをかぶせて撤去した。負傷者はなかった。 |
 |
2002年7月24日 |
トルエンジイソシアネート |
スパークによる可燃性物質の引火 |
自動車座席のクッション用ポリウレタンの合成工場で火災が発生した。原因はパイプ切断作業中に発生した火花が、ポリウレタンの原料であるトルエンジイソシアネートに引火したためである。負傷者はなかったが周辺住民110名が5時間にわたって避難した。損害金額は2,000,000ユーロに達した。 |  |
2002年5月28日 |
(推進燃料) |
推進燃料の爆発 |
推進燃料製造工場のプレスルームで推進燃料をマトリックスにプレスしたときに爆発が発生した。爆発原因は、プレスシリンダー内の空気圧力が上昇して推進燃料の引火温度より高くなったためと推定されている。この爆発により、20年間の経験のあるベテラン作業員1名が死亡した。 |
 |
2002年5月13日 |
分解ガス |
ガスの漏えい |
化学工場で分解ガス23,000kgが漏えいした。天然ガスの代わりに組成が変動しやすい燃料ガスを使用したため、種火を1つずつ消さなければならなかった。この原因で分解ガスが流出した。火災などの事故は起こらなかった。 |
 |
2002年4月11日 |
NO/NO2ガス |
原因不明 |
硝酸製造工場でNO/NO2ガス約920kgが冷却システムから漏えいした。原因不明であった。負傷者はなかった。 |
 |
2002年3月22日 |
エチレン |
不完全な窒素置換のため、残存酸素がエチレンと反応して爆発を起こし、可燃性ガスが燃えた |
高圧法ポリエチレンの製造プラントで、ライン立ち上げのとき爆発が発生した。高圧分離塔におけるリサイクルラインが破裂したため、エチレンと分解生成物2tが漏えいし、エチレンが引火して数分間燃え続けた。爆発直後にインターロックシステムが作動したため、他の装置は遮断された。現場従業員はすぐに消火作業を行い分離塔を冷却したため、消防隊の到着前に火災は完全に鎮圧された。原因は装置内の窒素置換が不完全であったため、残存した酸素が触媒としてエチレンと反応して爆発を起こした。 |
 |
2002年2月12日 |
可燃性ガス |
可燃性ガスの爆発 |
石油化学工場でコンテナのメンテナンス作業中に爆発、フラッシュ火災が発生した。従業員1名が死亡した。原因はコンテナ内に可燃性ガスが残存していたためである。 |
 |
2002年2月5日 |
LPG |
ガスの漏えい |
LPG貯蔵配給施設からLPG15,000〜16,000Lが漏えいした。原因はタンクの排出パイプに取り付けられたバルブシャフトが破裂したためである。 |
 |
2002年2月5日 |
塩化ベンゾイル、塩化水素 |
有毒化合物の漏えい |
オイル用添加剤、酸化防止剤、紫外線防止剤などを製造していた工場から塩化水素が漏れ出した。従業員1名がポンプを使って塩化ベンゾイルの入っていたタンクを空にするとき、タンク圧力が上昇したためタンクドームの上部から塩化水素の蒸気雲が漏れ出した。周辺住民は眼が痛いと訴えた。高年齢者1名が一日入院した。 |
 |
2002年1月25日 |
塩酸ガス |
可燃ガスの引火 |
金属製錬工場で硝酸、塩酸、硫酸の溶液と水酸化ナトリウムを用いてタンタル(Tantalum)の表面洗浄中に爆発が発生した。原因は操作の過程で発生した水素ガスの発熱と発光を伴う酸化作用により爆発したと推測された。爆発は遠くまで感じられていた。従業員1名が死亡し6名がやけどを負った。近くの会社にも負傷者が出た。救助隊の数名が有毒ガスにさらされた。 |
 |
2002年1月16日 |
硫化水素 |
有毒物の漏えい |
製紙工場でパイプのメンテナンス中に硫化水素が漏えいした。従業員2名が死亡し1名が重傷を負った。他に12名が入院した。 |
 |
2002年1月10日 |
(インクの混合溶媒) |
容器がアースされていなかったため、放電し、溶媒蒸気に着火 |
改造されたばかりの溶媒系インク製造工場で火災が発生した。この工場にはスプリンクラーシステムが設置されていなかった。従業員1名が25Lの金属製容器に混合溶媒を入れたときに火災が発生した。原因は金属製容器がアースされていなかったため、溶媒蒸気が放電によって引火した。火災は加工塔と他の容器に素早く広がっていった。生産ラインは閉鎖され、従業員7名が避難した。工場設備にかなりの被害が発生した。 |
 |
2002年1月7日 |
窒素系肥料 |
有毒物の漏えい |
窒素系液体肥料の貯蔵タンクから7,896ガロンが漏えいした。気温が低かったためにタンクにつないだ移送パイプが凍結して破裂したことが原因であった。肥料が河川に流れ込み、下流20マイルにわたって魚が死んだ。この河川の水の使用がしばらく禁止された。 |
 |
2002年1月2日 |
アルミニウム |
原因不明 |
自家製の製錬炉を使用してアルミニウムくずの溶解作業中に爆発が発生した。作業員1人が死亡し1人が重傷を負った。爆発原因は不明である。 |
 |
2001年12月23日 |
液化アンモニア |
有毒ガスの漏えい |
埠頭で作業員2人がアンモニアタンクを移動中に、ラインが破損したために液化アンモニア50ガロンが漏えいした。作業員はタンク内にアンモニアが入っていないと判断してタンクを動かしたが、ラインが破損したときにタンク上のバルブが開いた状態にあったため、アンモニアが漏えいした。作業員1名が死亡し1名が重傷、1名が軽傷を負った。 |
 |
2001年11月8日 |
一酸化炭素ガス |
原因調査中 |
金属精錬工場の溶鉱炉で大きな火災と爆発が発生した。炉は破壊され毒性の高い一酸化炭素ガス(数量不明)が漏えいした。従業員3名が爆発と毒ガスによって死亡し17名が重傷を負った。工場施設には1,400,000ポンドの損害が発生したが、環境影響はなかった。原因は調査中だが、事故の48時間前に冷却水が溶鉱炉に漏えいしていたとの報告があった。 |
 |
2001年10月3日 |
アンモニア |
液化アンモニアの漏えい |
鉄道の操車場で液化アンモニア48tを積んだ貨車と列車との連結を行っていたとき、アンモニアが漏えいした。47tのアンモニアが大気と河川域に流出した。アンモニアの蒸気雲は貨車から700m先まで広がった。周辺住民が外出しないよう勧告されたが、負傷者はなかった。 |
 |
2001年9月27日 |
プロパンガス |
ガスの漏えい |
プロパンガスを積んだタンクローリーから16.1tが漏えいした。ガスをサンプリングするために開けた緊急用排出バルブが完全に閉まらなかったことが原因であるが、引火は起こらなかった。作業者は顔と手に冷凍やけどを負った。 |
 |
2001年9月21日 |
(硝酸アンモニウム) |
爆発性化合物の爆発 |
EUで3番目、フランスでは最大の肥料生産会社で、アンモニアから硝酸アンモニウムを合成するプラントが爆発した。爆発の大きさはTNT20〜40tに相当するもので、数km先でも感知され、震度3.4の地震に相当した。30名が死亡、29名が重傷を負った。その他300名が6週間以上入院した。事故原因は調査中であるが、周辺建物が完全、または部分的に破壊され、経済的被害は甚大である。 |
 |
2001年9月18日 |
重油、灯油など |
重油などの漏えい |
Lucianna工業団地内の発電所と工場のために、重油と液化炭化水素8,000m3が、海岸の近くの貯蔵タンクからパイプラインで供給されていた。発電所と貯蔵タンクの間のパイプラインから約650m3の重油と灯油が漏えいした。約250m3が回収されたが残りは土壌を汚染した。事故原因と燃料オイルが漏れ出した時期は不明である。 |
 |
2001年9月17日 |
LPG |
ガスの漏えい |
LPG貯蔵・配送施設でタンクに取り付けられた安全弁とパイプをつないだ部分からLPG12.5tが漏えいした。原因はシーリングガスケットを抑えたボルトがゆるんでいたためである。 |
 |
2001年9月3日 |
アルコール、過マンガン酸カリウム |
アルコール蒸気と空気の混合物の引火 |
砂糖製造工場で爆発4回と、続いて火災が発生した。1,500m3の空きタンクに13m3のアルコールを移送後まもなく事故が発生した。原因は、空きタンクを洗浄したときにタンクの底にまかれた過マンガン酸カリウムのダストが96%アルコールと発熱反応したためであった。アルコール蒸気と空気の混合物がこの反応熱によって引火して爆発を引き起こしたと推定された。この事故で、2基のタンクが完全に破壊され、1基のタンクは崩壊した。他の3基の小さなタンクの屋根が裂けた。2,000m3の消火水が回収、処理された。 |
 |
2001年8月23日 |
ヘキセン |
可燃性物質の漏えい |
ケミカルタンカーからヘキセン500tを貯蔵タンクに移送するときにタンクに入れすぎたため、ヘキセン60tが流出した。引火と臭いの発生を防ぐために、防液堤内のヘキセンを発泡体で覆った。プラントから従業員は避難させられたが、負傷者はなかった。 |
 |
2001年7月17日 |
硫酸 |
劇物の漏えい |
石油化学工場で硫酸の流出事故が発生した。貯蔵タンクから可燃性液体が漏えいして、近くで行われていた溶接の火花が引火して火災を起こした。この火災によって、精製工程で使われていた硫酸が流出した。工場は3時間にわたって有毒な硫酸の蒸気雲に覆われた。従業員1名が死亡し8名が負傷した。硫酸とその中和剤とが河川に流れ込んだ。 |
 |
2001年7月16日 |
硫化水素 |
有毒ガスの漏えい |
化学薬品の廃棄物処理工場から硫化水素186m3が漏えいした。pH調整するために加えた廃酸混合物が、廃棄物のアルカリ溶液中に含まれたポリスルフィドと反応し、硫化水素が発生し、上部が開いていた容器から漏えいした。この有毒ガスにより従業員1名が死亡し3名が負傷し病院に搬送された。 |
 |
2001年7月2日 |
亜酸化窒素 |
原因不明 |
タンクローリーに亜酸化窒素を移送中に、火災が発生して爆発した。従業員11名が軽傷を負った。周辺の窓ガラスが割れるなど工場と近くの建物が大被害を受けた。 |
 |
2001年6月18日 |
PCB、ダイオキシン |
原因不明 |
製紙工場の電気設備室で火災が発生した。数台の変圧器が燃え出してPCBを含んだ液体の漏えいを引き起こした。全部で2,800kgのPCB中、約500〜660kgが消失した。同時に約13kgのダイオキシンが発生した。すす、建物、土、水からダイオキシンが検出された。 |
 |
2001年5月22日 |
トルエンジイソシアナート(TDI) |
副反応の発生 |
メンテナンスのために一時的に閉鎖したトルエンジイソシアナート(TDI)の生産ユニットを再開したとき、火災が発生した。TDIの蒸留塔の下に設置された2基のボイラーのうち、1基でに漏えいが発生してTDIが水と反応したためである。この原因で、蒸留塔内の圧力が上昇して火災を引き起こした。蒸留塔は変形して使用不能になった。TDIの供給が減ったため、下流側の消費財の製造施設では生産活動が低くなっていた。 |
 |
2001年5月14日 |
(粉塵) |
穀物と油かすの粉塵爆発 |
動物用飼料の製造工場で爆発が発生した。飼料の原料は主として穀物と油かすであった。これらの材料を扱っていた間に沈着物とダスト雲が大量に発生した。事故原因はダスト雲がホットスポットによって引火して爆発を引き起こしたと推定される。メンテナンス作業を行っていた従業員2名が重傷を負い、その内の1名が死亡した。油かすを配送したトラックの運転手が軽いけがをした。工場施設は相当な被害を受けた。 |
 |
2001年5月11日 |
水素、ブテン |
可燃性ガスの漏えい |
プラスチック&ゴム製造工場で水素とブテンが5分間漏えいした。冷却系統を解除したときに、曲がりやすい付属のホースがいくつかの小さなパイプに当たってパイプを破壊し、その穴からガスが漏れたが、スプリンクラー設備が作動したため引火しなかった。もしガスの引火・爆発が発生したら、重合設備など全滅したと予想された。この原因で、ヘキサンとポリエチレンパウダーの一部を損失したが、生産ロスは約7日分であった。近くで働いていた従業員1名の足にホースに当たってけがをした。 |
 |
2001年4月16日 |
エタン/プロパンの混合物 |
ガスの漏えい |
石油精製工場で脱エタン装置の頭上のパイプラインから可燃性ガス(エタン/プロパンの混合物)179tが漏えいし、蒸気雲が発生して爆発した。他の2つのパイプラインが火災によって破裂した。原因はライン上で90度湾曲している外部分が腐食したためであった。工場内の1名、工場外の2名が軽傷を負った。周辺民家、商店街の窓ガスが割れたが、環境被害はなかった。 |
 |
2001年3月13日 |
可燃性物質 |
人為的なミス、管理上のミス |
自動車用の耐熱性ポリマー合成工場で廃棄ポリマー回収用の容器の洗浄作業中に爆発・火災が発生した。作業員が容器内に可燃性物質が残っていることを知らずに容器のカーバープレートをあげたことが原因で、加圧下の可燃性物質が噴出して爆発した。作業員2名が爆発によって即死した。他の1名も重傷を負いまもなく死亡した。 |
 |
2001年2月20日 |
ガソリン |
可燃性物質の引火 |
ガソリン貯蔵タンクで爆発が発生した。請負会社の社員2名がタンクのメンテナンス作業中に、タンク内に残っていたガソリン蒸気に引火し爆発した。この2名は重傷を負った。タンクの修理は不可能となった。この事故で貯蔵タンクの利用が2ヶ月間中断された。 |
 |
2001年2月17日 |
(炭化鉄、酸化鉄ダスト) |
クレーン留め金の破裂 |
製鋼所内の通路で210tの溶融鋳鉄の入った熱い金じゃくしが落下した。原因は頭上で動いていたクレーンの留め金が破裂したためであった。大量の炭化鉄と酸化鉄のダスト雲が15km先まで広がった。近くに止まっていた小型トラックから逃げ出した別会社の社員1名が大けがをした。この事故で、製鋼所は6日間休業した。 |
 |
2001年2月15日 |
硫化水素、メタンガス |
有毒ガスの発生 |
天然系食品添加剤の製造工場で排出トラップのポンプを使用してフィルターケーキから排液を回収するとき、従業員2名がガス中毒になって死亡した。原因は発酵したフィルターケーキから大量の硫化水素とメタンガスが発生していたためである。 |
 |
2001年2月2日 |
メタン、水素、一酸化炭素 |
可燃性ガスの漏えい |
金属精錬工場で使用しない溶鉱炉の取り壊し作業中に火災が発生した。原因は作業員が溶鉱炉にコークガス(メタン、水素、一酸化炭素)を供給するパイプのバルブを取り除いていたときにパイプから漏えいした可燃性ガスに近くのヒーターの炎が引火したためであった。このヒーターは関連設備の凍結を防ぐために使われていた。作業員2名が死亡し他の6名が負傷した。 |
 |
2001年1月17日 |
天然ガス |
可燃性ガスの漏えい |
地下のパイプラインから天然ガスが漏えいし2回の爆発・火災を起こした。周辺の商店街が大きな被害を受け、住民1名が2回目の爆発によって死亡しその妻も重傷を負った。 |
 |
2001年1月14日 |
廃棄オイル |
有害物の漏えい |
セラミックス製品の工場で廃棄オイルを貯蔵していたタンクから778m3が流出した。原因は排出バルブの欠陥であった。オイルの一部が地下と海に広がっていった。流出オイルはほとんどが汚泥吸引トラックとオイル・スキマーによって除去された。環境影響は小さかった。 |
 |
2001年1月13日 |
フェノール |
有害物の漏えい |
ファインケミカル工場で大きなタンクから小さなタンクにフェノールを移送中に、小さなタンクから14tが防液堤に溢れ出した。ポンプ、バルブの制御は自動式と手動式の両システムを使用していたため、作業員がタンクからフェノールが溢れだすのを見逃したのが事故原因である。事故時の気温が低かったため漏えいしたフェノールはすぐに固化し、環境影響などはなかった。 |
 |
2001年1月12日 |
フェノール |
有害物質の漏えい |
ケミカルタンカーからフェノールの荷降ろし作業中に、腐食したパイプラインからフェノール21m3が漏れ出し、10m3が土壌に染み込んだ。残りはパイプラインと貯蔵タンクの防液堤から回収された。 |
 |
2000年12月8日 |
(溶媒蒸気) |
静電気 |
接着剤とポリウレタンのプレポリマー製造工場で大火災が発生した。1名の従業員が、防爆ポンプを用いて1,000Lのコンテナから27Lのドラムに溶媒を移送中に、溶媒蒸気がスパークで引火し、火災が発生した。従業員は素早く現場から避難したため負傷者はなかった。火元から100mの範囲で測定された塩酸とベンゼンの濃度はそれぞれ4ppmと100ppmであり、環境影響は少なかった。 |
 |
2000年12月4日 |
ブタジエン |
ガスの漏えい |
エラストマーの製造工場で、貯蔵タンクに取り付けられたバルブが破裂し5m3のブタジエンが漏えいした。その後、発生したガス雲が西方向、東南方向、最後に高速鉄道TGVが走っている線路まで広がったが、負傷者はなかった。 |
 |
2000年11月23日 |
フェニルホスフィン |
有毒化合物の漏えい |
特殊塗料製造工場で排気ガス清浄器からフェニルホスフィンが漏えいした。この有毒化合物は悪臭を発して粘膜に刺激を与える。事故原因は、蒸留中に制御不可能な量のフェニルホスフィンが発生したためである。周辺住民の多くが眼の痒み、咽喉の痛みを訴えた。 |
 |
2000年10月23日 |
四塩化チタン |
装置操作ミスによる有毒ガスの漏えい |
酸化チタン製造工場を閉鎖するときに、反応工程を制御するコンピューターの操作ミスで、四塩化チタン(TiCl4)の蒸発塔に設置したコントロールバルブを開いたため、7.5tのTiCl4が流出した。このガスはすぐに水と反応して有毒な塩素ガスを発生した。工場に慣れていなかった請負会社の従業員2名が逃げ遅れて死亡した。消防隊員2名を含む数名が負傷した。近くの道路は閉鎖され周辺住民が避難し、付近の工場も避難した。 |
 |
2000年10月12日 |
(合成樹脂の分解ガス) |
人為的ミスと反応制御設備の設計ミス |
ロジンと無水マレイン酸をベースとした合成樹脂を製造する工場で火災・爆発が発生した。無水マレイン酸を過剰に加えたため、分解反応による温度上昇が起こり反応槽内の圧力が上昇してマンホールカーバーを破壊した。分解ガスが漏えいして引火、爆発が発生した。損害は約5,000万ユーロであった。現場の従業員8名が入院し、施設外の5名は分解ガスによって咳込んだ。 |
 |
2000年10月6日 |
エチレンオキシド |
有害物の漏えい |
タンカーからの積み降ろし作業中、エチレンオキシド4tが海岸通りの排水施設に漏えいした。原因は手動式のバルブがうまく動かなかったためであった。漏えいしたエチレンオキシドを水で100倍以上に希釈した後、主要な廃水システムを通して廃棄した。負傷者、工場の被害、環境影響はなかった。 |
 |
2000年10月1日 |
化学薬品 |
原因未確認 |
化学薬品の廃棄物を貯蔵し処理する工場で早朝に火災が発生した。火災が化学薬品の移送区域まで広がって205Lのドラム缶、スプレー缶が多数破裂した。周辺住民の健康被害が懸念されたが長期的な健康影響はなかった。事故直後に洪水が発生し事故処理が遅れた。消防隊員、住民を含めた9名が病院で検査を受けた。事故原因は未確認であるが、環境影響はなかった。 |
 |
2000年9月25日 |
t-ブチルハイドロパーオキシド、プロピレン、t-ブチルアルコール、プロピレンオキシド |
危険物の漏えい |
化学工場で作業中のフォークリフトが接触したためパイプが破裂した。これが原因で、可燃性の有害物質(t-ブチルハイドロパーオキシド、プロピレン、t-ブチルアルコール、プロピレンオキシド)29tが漏えいした。また、別に20tが燃えたが、負傷者はなかった。 |
 |
2000年9月8日 |
銅、選鉱くず |
原因調査中 |
鉱山の外にあった選鉱くず池のダムが崩れたために、約4mg/Lの銅を含んだ水2,000,000m3が河川の支流に流れ込んだ。選鉱くずの一部も流出した。事故原因はダム内のフィルターが十分な機能を持っていなかったためと推測された。 |
 |
2000年9月3日 |
(可燃性物質) |
可燃性物質の漏えい |
石油精製工場で数回の爆発と続いて火災が発生した。事故原因はスチームタービン/ポンプ系が関与していた。ポンプが激しく振動していたため、ポンプのちょうど上に配置されたタップがストレスで疲労、破裂して可燃性鉱油、水素などが漏えいして爆発を起こした。従業員1名が軽傷を負った。この事故で、ハイオクタンガソリンを製造していたユニットが7月間閉鎖した。消火水による環境影響は少なかった。 |
 |