洪水による天然ガスパイプラインの破損

トリガー事象:洪水(2011年8月13日(土))

発災事象:水圧の増加による破損。

環境影響:河川汚染(天然ガス)

社会影響:飲料水の利用不可(生活への影響)

設備概要:
場所:アメリカアイオワ州
経年:設置後42年
輸送量:33,600bbl/日(5340m3/日)

出典:
吉田,2011年に発生したエネルギー貯槽関連事故,圧力技術,50巻,5号,p.271-284,2012

地震による原油等の流出

トリガー事象:地震(中越沖地震、2007年、震度)

発災事象:埋設配管破断により、原油、油分を含む坑水、可燃性ガスが漏洩

環境影響:河川汚染(原油)、土壌汚染(原油)、大気汚染(可燃性ガス)

社会影響:水田汚染による生活影響

出典:経済産業省,全国鉱山災害事例データベース

台風による火薬類の河川への流出

トリガー事象:台風

発災事象:地滑りによる火薬庫の倒壊→火薬類の流出

環境影響:河川汚染(奈良県)への流出(直径約3.2cm,長さ約20cmの含水爆薬約3,800本および直径約1cm,長さ約7cmの雷管約2,900本)

社会影響:生活の不安(市民への周知)

出典:産総研 リレーショナル化学災害データベース「RISCAD」(AIST_RISCAD_自然災害)

地震による工場からの六価クロム漏洩

トリガー事象:地震(東日本大震災)

発災事象:機械器具製造工場からの漏洩(六価クロム)

環境影響:土壌汚染→地下水汚染

社会影響:井戸水の飲料不可

出典:産総研 リレーショナル化学災害データベース「RISCAD」(AIST_RISCAD_自然災害)

地震によるナフサタンクの火災

トリガー事象:地震(十勝沖地震,2003年9月26日,震度5弱)

発災事象:設備損傷、火災(44時間)

環境影響:大気拡散(すす、消火剤の飛散)

健康影響:すす、消火剤の飛散による健康被害

社会影響:長時間火災からの住民不安

製造所等の別:特定屋外タンク貯蔵所
タンク形状:円筒縦置き型浮き屋根タンク
側板高さ:24.39 m
タンク内径:42.7 m
許可容量:32779 kL
発災時の貯蔵量:約26000 kL
設置年:昭和49年

関連資料

台風によるLPガス球形タンクフランジ部からの漏洩

トリガー事象:台風19号によって発生した高波

発災事象:防潮堤を倒壊させ、充てん所の受入配管を押し流したため、LPガス球形タンク(200トン)のノズルフランジ部から液漏れが発生

社会影響:一時、付近住民の避難、車輌の通行禁止等の措置がなされた。

出典:高圧ガス保安協会事故データベース(1991-094)

地震による塩素の漏えい

トリガー事象:地震(北海道広尾付近、深さ60km)

発災事象:ボンベ転倒による塩素ガスの漏洩(26~7 kg)

環境影響:大気放出

社会影響:風下の住民を避難

出典:高圧ガス保安協会 KHK 事故事例データベース(1970-002)

eNATECH database

European Commission Joint Research Centre

世界各地で発生した、Natech災害事故情報を体系的に収集し、事故レポートをデータベースとして登録している。2022年3月時点で58件が登録され、レポートの作成が完了したものについては公開されている。

eNatech (2022) eNatech: Natural hazard-triggered technological accidents database, European Commission Joint Research Centre, http://enatech.jrc.ec.europa.eu/