研究プロジェクト

Home > 研究プロジェクト > ご挨拶と背景・目的

ご挨拶

代表 三宅淳巳平成19年9月に、本学のこれまでの化学物質管理の実績をもとに申請させていただいた、文部科学省科学技術振興調整費科学技術連携施策群の効果的・効率的な推進「事業者の化学物質リスク自主管理の情報基盤」が採択されました。

本プロジェクトでは、化学物質のフィジカルリスクおよび短期・長期健康リスクの双方に着目した、ライフサイクルにわたるトータルリスク評価に必要な情報を明確にし、さらにその情報を利用しやすいように収集できる情報統合プラットホームを構築することを目的としています。
そのために、曝露シナリオの網羅的な調査と化学物質の性質に応じた適用方法の検討、リスク評価のために必要な既存情報、ツールの整理、補間すべき情報の明確化と収集を行う。さらに、ライフサイクルにわたるトータルリスク評価手法を検討し、代表的な事例とともに提示することとしています。

背景・目的

化学物質の多種類・大量使用に伴う環境汚染に加え、都市社会・産業構造の急激な変化、リストラや定年退職者の増加による安全技術の伝承不備、科学技術の高度化・複雑化、施設の老朽化等により、構造的な火災・爆発・漏洩事故も増加傾向にあり、化学物質に関する多様なリスクが懸念されるようになってきています。
これまではフィジカルリスクと短期・長期健康リスクに関しては、国の所管官庁や自治体の担当部署が異なるため、連携したリスクの評価や管理が十分になされておらず、リスクコミュニケーションの障害となることも多くありました。化学物質のフィジカルリスクと短期・長期健康リスクとを併せた総合的なリスクの考え方で管理することに関しては、GHSなどの国際的な取り組みが進められるとともに、国内でも関連の委員会や産業界等からその必要性が提言されています。
さらに化学物質のリスク評価の範囲をライフサイクル全体(素材製品〜使用〜廃棄・リサイクル)へと拡げることが、国際的にも求められています。とくにライフサイクルリスクの考え方については、国毎に整備されている統計情報も異なるため、我が国で実施可能な、評価手法の構築が必要です。

本プロジェクトでは、化学物質のフィジカルリスクおよび短期・長期健康リスクの双方に着目した、ライフサイクルにわたるトータルリスク評価に必要な情報を明確にし、さらにその情報を利用しやすいように収集できる情報統合プラットホームを構築することを目的としています。

そのために、
@曝露シナリオの網羅的な調査と化学物質の性質に応じた適用方法の検討、
Aリスク評価のために必要な既存情報、ツールの整理、
B補間すべき情報の明確化と収集を行う。

さらに、ライフサイクルにわたるトータルリスク評価手法を検討し、代表的な事例とともに提示することとしています。ここでは、プロジェクトの概要とこれまでの進捗状況について紹介します。

▲上へ戻る