Macondo油井の掘削装置の火災と爆発

日時:2010年4月20日
場所:coast of Louisiana in the Gulf of Mexico
物質:石油ガス
原因:安全上重要な機器である防噴装置(BOP)の故障
概要:
石油掘削装置で突然の爆発と火災が発生した。この事故により11人の労働者が死亡17人が負傷しリグは沈没した。メキシコ湾に大量の継続的な油流出が発生した。リグはルイジアナ州ベニスの南東約50マイルに位置し、126人の乗組員が乗船していた。
リンク:https://www.csb.gov/macondo-blowout-and-explosion/

Tesoro Martinez 社の硫酸流出

日時:2014年2月12日
場所:Martinez, California州
物質:硫酸
原因:配管を外す作業を許可したにも拘わらず配管に圧力が掛かっていたため硫酸が噴出した。労働者の事故や工程の安全上の問題を防ぐ対策の文化(culture)に欠けていた。
概要:2014年2月12日、製油所のアルキル化装置で作業者がサンプリングのためブロックバルブを開いた直後に、バルブのすぐ下のチューブがバラバラになり、2人のオペレーターに酸が降りかかり薬傷した。流出量は84,000ポンド。また2014年3月10日、同じ硫酸アルキル化装置で、2人の作業者が、アルキル化装置の配管を取り外すための計画的な保守作業を行っている際に硫酸を浴び薬傷を負った。
リンク:https://www.csb.gov/tesoro-martinez-sulfuric-acid-spill/

Williams Olefins社プラントの火災と爆発

日時:2013/06/13
地名:Geismar, Louisiana州
物質名:プロパン混合物
原因:容器内の圧力が上昇し熱交換器が破裂し、膨張蒸気爆発と火災が起きた。
概要:
ルイジアナ州ガイスマーにあるWilliam Olefins社の工場で可燃性液体プロパン混合物により熱交換器が激しく破裂し火災と爆発が発生し、2人の労働者が死亡した。
リンク:https://www.csb.gov/williams-olefins-plant-explosion-and-fire-/

AirGas社の亜酸化チッソ(NO)の爆発

日時:2016/8/28
地名:Cantonment, Florida州
物質名:亜酸化窒素
原因:亜酸化窒素の分解が起きる温度までポンプの温度が上昇したため分解が起きて爆発した。
概要:
亜酸化窒素をトレーラーに移送するポンプが安全な動作限界を超えて加熱され、亜酸化窒素の激しい分解反応が起き爆発した。施設で働いていた唯一のエアガス従業員が死亡し、工場に甚大な被害が発生し、亜酸化窒素の製造が無期限停止となった。
リンク:https://www.csb.gov/exxonmobil-refinery-explosion-/

ExxonMobil Torrance製油所の電気集塵機の爆発

日時:2015/2/18
地名:Torrance, California州
物質名:炭化水素ガス
原因:メンテナンス作業の準備で圧力偏差が起きて電気集塵機の火花が逆流し炭化水素に着火し爆発した。
概要:
カリフォルニア州トーランスのExxonMobil Refineryのガソリン処理ユニットで爆発が発生し、2人の労働者が軽傷を負い、破片が周囲のコミュニティに拡散した。また近くのタンクにフッ化水素酸(HF)がありもし破損すれば大惨事が起きるところであった。

Freedom Industries社の飲料水大量汚染

日時:2014年1月9日
場所:Charleston, West Virginia 州
物質名:プロピレングリコールフェニルエーテル、粗メチルシクロヘキサンメタノール
原因:貯蔵タンクの腐食による川への流出
概要:フリーダムインダストリーズの貯蔵タンクから発生した漏れが地元の給水を汚染し、ウェストバージニア州の何十万人もの住民がきれいな飲料水を飲めなくなった。
リンク:https://www.csb.gov/freedom-industries-chemical-release-/

Delaware City製油所のフラッシュファイア

日時:2015年11月29日
場所:Delaware City,Delaware州
物質名:炭化水素ガス
原因:バルブを交換する作業で完全に密閉されていなかったためフラッシュファイアが起きた。
概要:デラウェアシティリファイニングカンパニー(DCRC)でバルブのメンテナンス作業中1名がフラッシュファイアによる火傷を負った。この事故は同じ施設で2015年8月21日と8月28日に発生している。
リンク:https://www.csb.gov/delaware-city-refining-company/

ExxonMobil 製油所のイソブタン放出と火災

日時:2016年11月22日
場所:Baton Rouge, Louisiana州
物質名:イソブタン
原因:設備メンテナンス中バルブから可燃性イソブタンが放出し発火した
概要:ルイジアナ州バトンルージュのエクソンモービル製油所の硫酸アルキル化装置でイソブタンの放出が発生した。従業員4人が重傷を負い、他の2人が負傷した。この事故は、可燃性イソブタンラインのメンテナンス中に誤ってバルブを固定していたボルトを外したため、イソブタンが放出し火災が発生した。

リンク:
https://www.csb.gov/exxonmobil-refinery-chemical-release-and-fire/

MGPI 社の有毒化学物質の放出

日時:2016/10/20

場所:Atchison, Kansas州
物質名:硫酸、次亜塩素酸ナトリウム

原因:化学物質を異なるタンクに注入したため有毒ガスが放出した。

概要:カンザス州アッチソンのMGPI処理工場で有毒化学物質の放出が起きた。化学薬品配送トラックが、誤って硫酸を次亜塩素酸ナトリウムタンクに注入したため有毒塩素ガスやその他の化学物質を含む密な雲が発生した。140人以上が負傷し、約11,000人の市民が避難または避難所に避難した。

https://www.csb.gov/mgpi-processing-inc-toxic-chemical-release-/

メッキ工場火災による環境~有害な化学品を含んだ消火水~

横浜国立大学では、環境研究総合推進費(1-1904 災害・事故に起因する化学物質流出シナリオ構築と防災減災戦略、R1~R3年度、代表:三宅淳巳)において、環境社会リスクの事例紹介ビデオを作成いたしました。このビデオは3部で構成されており、第1部は仮想のメッキ工場の火災とそれに伴って生じた消火水による環境社会影響に関したCGアニメ、第2部は化学物質漏洩を起因とした環境社会リスクの国内外の事例紹介、第3部では本事例に適切に対応するために求められる事項について言及しています。