リスク共生社会創造センター
News Release

2021年6月16日  
2021年6月23日更新

NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム
「汚染地盤を掘らずに
省エネ浄化できる加温式高速バイオ浄化システムを開発」
「環境大臣賞」及び「技術賞」受賞について

当センター 安全・安心WGプロジェクトである NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム 「 汚染地盤を掘らずに省エネ浄化できる加温式高速バイオ浄化システムを開発 」(2014~2019年度)の技術が、2021年、2つの賞を受賞いたしました。


■2021年6月22日に 最高位の「環境大臣賞」受賞!

前回の技術賞受賞に引き続き、国立環境研究所・日刊工業新聞社共催、環境省後援の第48回「環境賞」において、本技術「汚染地盤の加温式原位置浄化技術」が最高位の「環境大臣賞」を受賞しました。

この賞は、環境保全や環境の質の向上への貢献が認められる成果、または貢献が期待される成果をあげた個人または団体などが表彰されるものです。㈱竹中工務店および㈱竹中土木、岡山大学とともに本学がこの度受賞することとなりました。

ー「環境大臣賞」受賞技術について

 汚染地盤を加温することで、汚染物質の微生物分解および溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮して、総合的な省エネやCO2排出削減、低環境負荷を実現するものであり、環境保全や環境の質の向上に貢献しその成果が特に優秀であるとして、高く評価されたものです。本学では、加温による微生物分解と溶出促進のメカニズムの解明等について、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。

■2021年6月9日に「技術賞」受賞!

日本水環境学会において、本技術「土壌・地下水汚染地盤を掘らずに省エネ浄化できる加温式高速バイオ浄化システム」が2020年度“技術賞“を受賞しました。

この賞は、水環境に関する調査研究または水環境技術に関して顕著な貢献をなしたと認められる者に贈呈ものです。㈱竹中工務店および岡山大学とともに本学がこの度受賞することとなりました。

ー「技術賞」受賞技術について

 汚染地盤を加温することで、微生物分解を活性化するとともに汚染物質の溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮して、総合的な省エネ、低環境負荷を実現するものであり、水環境の保全と創造に寄与する優れた技術として、この度高く評価されたものです。本学では、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。

■プロジェクトの概要

 テトラクロロエチレンやトリクロロエチレン等の揮発性有機塩素化合物(以下CVOCとする)による土壌汚染が全国で多数見つかっています。CVOCは、機械加工などを行う事業所やクリーニング施設などで油汚れの洗浄溶剤等として、過去に多量に使用されており、数万箇所の汚染箇所が潜在していると言われています。CVOCが土壌中に浸入すると、浸透、気化、拡散して地中深くまで拡がり、放置すれば浄化がより困難になるため、早期に発見し効率よく浄化することが重要です。

 従来、CVOC等汚染土壌の浄化手法として、多額の費用はかかるものの短期間で浄化可能な「掘削除去」が8割近くのサイトで多用されていますが、大量の汚染土壌を掘削、運搬して処理プラントで処理をする際に、多量のエネルギーが消費されること、騒音やCO2、NOx、SOxの排出など、多様な環境負荷が生じることが問題になっています。一方、土壌微生物を用いたCVOC等分解除去法はより環境負荷の低い浄化手法と考えられていますが、地中の温度が低くCVOCの微生物分解に適していないため浄化に長期間を要することが課題となっています。

 本研究では、汚染地盤を掘らずに「加温」することで、微生物分解を活性化するとともに汚染物質の溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮して、総合的な省エネ、低環境負荷を実現する「加温式高速浄化システム」を開発しました。

 本研究は、NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラムの一環で、株式会社竹中工務店(代表機関)との共同研究として取り組んだものであり、平成26~28年度「実用化開発」フェーズでは各要素技術の開発を行い、平成29~令和元年度「実証開発」フェーズでは実汚染現場に適用して実証研究を進めました。
 本技術は、竹中工務店や岡山大学とともに、当センターの小林剛准教授、鈴木市郎特別研究教員、田小維非常勤教員らによって取り組まれたものです。

(田小維先生は、研究実施時の所属、職名となります)



環境大臣賞 表彰状

技術賞 表彰状

本件問い合わせ先:
リスク共生社会創造センター事務室
メール:risk.center@ynu.ac.jp



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